フルートを吹く口

 

 

「なかなか音が出しづらい」

 

「音色が安定しない」

 

そんなときは、試しにフルートをふくときの唇の形(アンブシュア)を見直してみませんか!

 

 

 

アンブシュアを見直すのはなぜ?

アンブシュアとは、楽器を吹く時の唇のかたちのことを言います。

 

演奏する時に、このアンブシュアを適切なかたちにすることで、音のピッチや音色をコントロールすることができるのです。

 

音が出しづらかったり、安定しなかったりするのは、息がきちんと歌口のエッジにあたっていない可能性があります。

 

フルートは、息を歌口のエッジに当てて音を出します。

 

このエッジにあてる息の量やスピードを均一にすることができれば、音色が安定します。

 

また、息漏れしないよう、なるべく多くの息をエッジに当たるような角度に向ければ、雑音も少なく、響きもよくなります。

 

このように、よい音を作り出すために息をコントロールできるアンブシュアを作っていくことが大切になってきます。

 

また、息の出口となる唇の隙間(アパチュア)のかたちや位置も、息のコントロールをするにあたって重要です。

 

息の出口で、柔軟に息の量やスピードをコントロールできること。

 

また、唇のかたちで息の角度を調整し、より多くの息を安定してエッジにあて、効率よく音にすることができること。

 

これが、アンブシュアが重要となる理由です。

 

音が今よりもよくなるのなら、吹き込む息をコントロールできるよう、唇のかたちを保てたらいいですよね!

 

 

よいアンブシュアの共通点とは?

 

では、息をコントロールするための、よいアンブシュア、アパチュアとはどのようなものなのでしょうか。

 

簡単に「これ!」と分かるような答えがあったら楽ですよね。

 

しかし、唇のかたちというのは、人それぞれ。自分の唇のかたちは自分にしかない・・
ということは、よいアンブシュアは一人一人違うとも言えます。

 

人それぞれで異なるアンブシュアですが、かたちが違っていても、共通することがあります。

 

(1)唇が柔軟であること

 

普段は意識することがあまりないかもしれませんが、唇やその周辺には筋肉があります。

 

フルートの演奏をする方は、この筋肉が音を出すために柔軟に動けるよう鍛えられています。

 

初心者の方は、この筋肉がまだついておらず、硬く緊張した状態になっている場合があります。

 

フルートの練習を数多く重ねると、演奏に必要な筋肉がそなわり、息の角度などのコントロールができる柔軟な唇になっていきます。

 

練習をするときは、唇を無理に横にひいたりせず、自然なリラックスした状態で演奏しましょう。

 

中音域の出しやすい音でロングトーンをしながら、音がよく響く位置を見つけます。

 

見つけたら、よい響きを長く保ちながらロングトーンをします。

 

これを、毎日繰り返すと、次第に筋肉がそなわってくるでしょう。

 

(2)息の出口(アパチュア)と歌口の位置が合っていること

アパチュアは、息が楽器に送り出される場所です。

 

息を楽器に均一に送り込むために、アパチュアの位置を歌口の中心に合わせる必要があります。

 

ところで、アパチュアは必ずしも口の真ん中にできるわけではありません。

 

これも人それぞれ。

 

自分のアパチュアの位置を鏡で確認してみてください。

 

唇のどのあたりに隙間ができるのか確認したら、唇を閉じて、アパチュアのできる辺りを歌口の中心につけてみましょう。

 

そして、下唇をつけたまま、楽器を外側に回し、少しずつ離していきます。

 

これで、アパチュアと歌口の中心をそろえることができます。

 

また、アパチュアは唇の隙間ですから、横に細長いかたちになっています。

 

この隙間のかたちと、歌口が平行になるようにしましょう。

 

アパチュアによって形作られた息を、ねらいどおりにエッジに当てることが大切です。

 

まとめ

 

この2点ができた上で、自分が吹いていてもっとも音の響きがよい状態を探してみましょう。

 

鏡を見ながら探してもよいし、見た目にこだわらずに耳で探してゆくのもよいでしょう。

 

無理に唇を引いたりせず、自然でリラックスしたかたちが、その人にとってのよいアンブシュアなのです。

 

響きのよい音を軽々と出せるようになれば、曲を演奏することに集中できます。

 

自分に合ったアンブシュアをみつけ、より素晴らしい演奏ができるといいですね!

 

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