フルートが集まる演奏会の様子をみると、おや?
みたことのないような楽器が演奏されています。
頭部管をぐねっと曲げたようなものや、両手で抱えるほどに大きくて、まるでフルートにはみえないものまで・・・。
実は、全部フルートの仲間なんです。
通常のオーケストラなどではあまり見る機会がありませんが、こうした演奏会で目にすることができます。
さまざまな種類があるフルート。
どんなものがあるかを知れば、もっと楽しめるかもしれませんよ!
フルート属とは?
フルートアンサンブル等で演奏される楽器は、すべてフルートの仲間で、フルート属と呼ばれます。
音域は違いますが、基本的に同じ構造、同じ運指で演奏する楽器を、同属楽器といいます。
例えば、サキソフォンなども、アルトやテナー等、様々な音域のものがありますよね。
これが同属楽器です。
フルート属とは、フルートの同属楽器のことを言います。
フルート属のかおぶれ
通常、「フルート」と呼ばれている楽器は、別名コンサートフルートや、グランドフルートとも呼ばれています。
このフルートを基準に、音域の高い順からみていきましょう。
ピッコロ
黒くて、小さくて、音がとても高いものがピッコロと呼ばれます。
同じ指使いで、フルートより1オクターブ上の音が出るピッコロは、管楽器の中でも最も高い音域を担当する楽器です。
木製のものが多いですが、頭部管だけ金属製のものもあります。
頭部管・胴部管・足部管の3つの部分からなるフルートと違って、ピッコロは頭部管・胴部管の2つの部分で成り立っています。
アルトフルート
フルートより一回り大きいのがアルトフルートです。
楽器が大きくなった分、音域も低くなります。G管といって、フルートのドの運指で、4度低いソの音が出るようになっています。
小柄な人向けに、頭部管がU字になったものもあります。
バスフルート
さらに下の音域を担当するのがバスフルート。
フルートと同じ運指で、1オクターブ下の音が出ます。
楽器が大きいので、頭部管がぐねっと曲がったU字型になっていて、演奏しやすい形になっています。
重さもあるので、演奏するときに支柱をつかって支えることもあります。
コントラバスフルート
バスフルートの1オクターブ下、フルートの2オクターブ下の音域をカバーするのがコントラバスフルートです。
バスフルートまでは地面に平行に構えますが、コントラバスフルートは地面に垂直な方向に構えて演奏します。
頭部管が数字の4ような形に曲がっていて、フルートと同じように歌口があります。まるでフルートとは全く別の楽器に見えますが、これも間違いなくフルートの仲間です。
ダブルコントラバスフルート
なんと、まだ下の音域までカバーできるフルートがあります。
ダブルコントラバスフルートといって、コントラバスフルートの1オクターブ下、フルートの3オクターブ下の音を出すことができます。
頭部管が4の字状に曲がっているほか、足部管もU字になっており、管自体の長さは5mほどもあります。
大人の男性よりも大きな楽器ですが、こんなに大きくても運指はフルートと一緒なんです。
まとめ
このように様々な種類の仲間がいるフルート属は、あわせて4オクターブもの幅広い音域をカバーしています。
普段、低音のフルートの音などを聴く機会はなかなかないと思います。
ぜひ、こうしたコンサートに足を運んで、様々なフルートの音を聴いてみてください!
聴くだけでなく、こうしたグループに参加して演奏に加わるのもいいですね!
もっともっと世界が広がると思いますよ!
