金属製だけど木管楽器です!
フルート、というと銀色のイメージがありますよね。
多くの人が愛用しているフルートは、大抵金属製です。
銀だけでなく、他にも銅やニッケルの合金、金でできたフルートもあります。
きらきらした楽器自体も、魅力的なフルート。
実は、金属製が一般的になったのは、20世紀に入ってから。
結構最近のことなんです。
それまでは木製のフルートが一般的でした。金属でできているフルートが木管楽器に分類されるのは、元々木製の楽器だったことにも由来しています。
フルートのような横吹きの笛は、古くから存在していました。
フルートというと、西洋をイメージするかもしれませんが、東洋にも古来から横吹の笛が演奏されていました。日本にも、雅楽の篠笛などがありますよね!
ずっと昔は骨や木を管状にして、孔をあけて息を吹き込み音をだす、というとてもシンプルな楽器でしたが、時代を経て、改良に改良を重ねて現在のうつくしい姿となりました。
木管楽器だけどリードがありません!
ところで、子どもの頃にお祭りで横笛を吹いたことがある、という経験をお持ちの人もいると思います。
また、横笛を吹いたことがなくても、いたずらでビンに息を吹き込んでボーっと鳴らしたことがある人もいるでしょう。
フルートも、基本的には同じしくみで音がなる楽器です。
木管楽器は、クラリネットやサキソフォン等のように、リードという薄い木の板を使って音を鳴らします。
楽器につけたリードを、息を吹き込むことで震わせ、音に替えていくという仕組みです。
ところが、木管楽器でありながら、フルートにはリードがありません。
フルートは、吹き込む息で空気の流れをつくりだし、それによって音を鳴らす仕組みの楽器なんです。空気をリードの代わりにするので、エアリード楽器と呼ばれています。
さまざまなジャンルの音楽で活躍!
フルートは、クラシック音楽でよく使われる、重要な楽器です。
楽器自体が古くからあるため、バロック音楽時代や、それより前のルネサンスの頃にも、さまざまな曲が作られ、現在でも演奏されています。もちろん、近代、現代の音楽にも欠かせない楽器です。
クラシック音楽だけでなく、フルートはさまざまなジャンルの音楽で活躍しています。
例えば、ジャズでもフルートはよく演奏されています。フルートメインのソロは、クラシック音楽と違った魅力があって、とてもかっこいいですよ!
例えば、ジャズフルーティストのハービー・マンの演奏を聴いてみましょう。
ハービー・マン「メンフィスアンダーグラウンド」
軽快な音楽に、フルートの明るい音色がとてもよく合う、かっこいいナンバーです。
おっとりしたイメージがあるフルートですが、こんなにクールな演奏もあるんですね!
また、タンゴで有名な作曲家・ピアソラも、フルートのための曲を書いています。
こちらも聴いてみましょう!
アルベルト・ピアソラ「タンゴの歴史」
https://youtu.be/PseN06DIZto
フルートとギターで演奏される「タンゴの歴史」は4つの曲から成っています。
なかなか激しい動きのあるメロディですよね!
フルートの優しくやわらかな音だけではなく、力強い面も伝わってきます。
そして、フルートとロック、という珍しい組み合わせのイギリスのバンド、ジェスロ・タルの演奏も聴いてみましょう!
ジェスロ・タル「ロコモティブ・ブレス」
https://youtu.be/gWubhw8SoBE
ヴォーカルとフルート演奏をするのはイアン・アンダーソン。
冒頭からフルート振り回しちゃったりして、大丈夫?!
と心配になってしまいますが・・・
可憐なフルートから、こんな風に力強い音が出ることに驚いてしまいます。
このように、フルートは本当にさまざまなジャンルの音楽で、メインの楽器としてつかわれています。
お気に入りの曲を探してみるのも、楽しいですよ!
じっくり聴いて、フルートの魅力をたっぷりと味わってくださいね!