できるかぎり早く指づかいをおぼえて、憧れの曲を演奏してみたいものですよね。
効率よく運指をおぼえるにはどうしたらよいでしょうか。
ここでは、このおぼえにくい運指を、「知る」「おぼえる」「思い出す」の3ステップで確実に身につける方法をご紹介します!
ステップ1「知る」・・・運指をおぼえる前の準備
いきなり運指表を見て覚えるというのは、初心者さんには大変です。
そこで、指使いをおぼえる前の準備として、3つの「知る」をやっておきましょう。
この準備をするだけで、覚えるのが少し楽になるかもしれませんよ!
(1)キーの構造を「知る」
まず初めに、フルートのキーがどのように動くのかを知ることから始めましょう。
どのキーを押したら、どこが動くのか、遊びながら試してみましょう。
それぞれのキーがどのように連動するかを知ると、運指表を読むとき、理解が早まるはずです。
(2)指を置く場所を「知る」
次にフルートを持ってみましょう。指はどのキーに置かれているでしょうか。
この、持った時にどのキーに指を置くのかが大切です。
これが、それぞれの指の基本的な位置ですので、覚えておきましょう。
参考にヤマハのサイトに掲載されている図を見てみましょう。
http://www.yamaha.co.jp/plus/flute/?ln=ja&cn=10604
サイト内の「フルートの持ち方」の項目に、どの指をどのキーに置くか分かりやすく示されています。
ところで、(1)の段階で、キーがどのように動くのか、知ることができましたよね。
今、置く位置を覚えた指でそれぞれのキーを押さえたら、どのキーが動くのか、なんとなく分かりませんか?
この感覚が、次の運指表を使う段階で心強い味方になってきますよ!
(3)自分が使いやすい運指表を「知る」
キーの動き、指の位置が分かったら、次に運指表を見ていきましょう。
運指表はインターネット上にもたくさん掲載されています。
たとえば、ヤマハのHP掲載の運指表は、出したい音の音符にカーソルをあてるだけで、押さえるキーに色がつくようになっていて、初心者さんにもとても分かりやすいものになっています。
これが使いやすそうだな、という運指表を見つけたら、普段の練習用に印刷しましょう。
すでにお持ちの教則本などの巻末に、運指表が載っていたら、それを利用してもよいでしょう。
1ページに全部の運指が掲載されているものもあれば、低音域・中音域・高音域にページを分けて記載した運指表もあります。
何を使うにしても、まだ慣れないうちは、大きくて見やすいものを選ぶとよいでしょう。
ステップ2「おぼえる」・・・運指表を確認しながらコツコツと!
ここまで、準備できましたか?さあ、「おぼえる」段階に入ります。
30以上もある運指・・・でも弱気にならなくても大丈夫!どんどんやっていきましょう。
(1)最初の一歩は、ひとつの音から!
いきなり沢山の音を覚えるのは、どんな人でもなかなかできないことです。
まずはひとつ、音を出してみましょう。
運指表を見て・・・例えば中音域のドの音を出してみます。
この指づかいを頭に入れた上で、次にその上のレの音を出します。
この二つの音を交互に吹けるようになったら、次はその上の音、というように一つずつ、出せる音を増やしていきます。
(2)ドレミファソラシドを吹けるようにしよう
次に、中音域のドレミファソラシドを吹けることを目指しましょう!
この音階をハ長調の音階(スケール)といいます。
運指が分からない音は運指表で調べ、見なくても全ての音が吹けるようになるまでくり返します。
スムーズに吹けるようになったら、次の段階にすすみましょう!
(3)いろんな調の音階で、半音階もおぼえよう
はじめに覚えたハ長調の音階は、♯や♭がない音でできています。
では、少し調を変えて、中音域のファの音から始まる音階(ヘ長調)を吹けるようにしましょう。
とはいえ、いきなりヘ長調の全部の音を出すのは難しいかもしれません。
手始めに、ファから始まって、高いドで折り返し、ファに戻るように、ファソラシ(♭)ドシ(♭)ラソファ、と出してみます。
新しい音シ♭が出てきたので、運指を確認します。
確認したら、くり返して練習します。
このように、新しい音をくり返すことで、頭でおぼえるというより、指がおぼえるようになっていきます。
ヘ長調だけでなく、様々な調の音階を練習してみましょう。
それぞれの調の音階は、インターネット上に楽譜も出ていますので、プリントアウトするなどして利用してみて下さい。
分からない音が出てきたら運指表で確認。
そして、くり返しの練習。
これで、徐々に、しかし確実におぼえることができますし、演奏できる音域も広がっていきます。
ステップ3「思い出す」・・・お気に入りのメロディーで、楽しく身につけられる!
運指を覚え、出せる音が増えていくと、さまざまな曲を演奏することができます。
お気に入りのメロディーや、練習曲を使って、よりスムーズに運指できるように練習しましょう!
おぼえた音を、しっかりと思い出して演奏できるかどうかを試すことができます。
自分の好きなメロディーなら、音を間違えたらすぐに分かりますよね!
まとめ
「知る、おぼえる、思い出す」の3ステップで、むずかしく数の多い運指も必ず身につきます!
楽しみながら、色んな音にどんどんチャレンジしていきましょう!
